
86/BRZ Race ドライバー 鶴賀のスープラ ドライブ
2002年に発売を終了したスープラ。17年経った2019年、さらに進化を遂げて登場となりました。
GRスープラは、直列6気筒エンジンやFRレイアウトを継承しつつ、さらに「ホイールベース」「トレッド」「重心高」の3要素にこだわり、走る愉しさを極めたピュアスポーツカーです。
今回はTGR86/BRZ Raceに参戦しているドライバー鶴賀義幸がGRスープラを試乗し、レポートを作成しました。
GRスープラは、直列6気筒エンジンやFRレイアウトを継承しつつ、さらに「ホイールベース」「トレッド」「重心高」の3要素にこだわり、走る愉しさを極めたピュアスポーツカーです。
今回はTGR86/BRZ Raceに参戦しているドライバー鶴賀義幸がGRスープラを試乗し、レポートを作成しました。

RACING DRIVER
鶴賀 義幸(つるが よしゆき)
栃木トヨタ/T2 FACTORY 所属
・2016 スーパーFJもてぎシリーズ シリーズ2位
・2017 VITAトロフィーレース シリーズチャンピオン
・2018 富士チャンピオンカップレース FCR-VITAクラスシリーズ2位
・ピレリスーパー耐久シリーズ ST-4クラス スポット参戦
・2019 栃木トヨタに入社
・2019 TGR86/BRZレースクラブマンシリーズ「エキスパートクラス」シリーズ3位
栃木トヨタ/T2 FACTORY 所属
栃木県市貝町出身
【主な経歴】
・2016 スーパーFJもてぎシリーズ シリーズ2位・2017 VITAトロフィーレース シリーズチャンピオン
・2018 富士チャンピオンカップレース FCR-VITAクラスシリーズ2位
・ピレリスーパー耐久シリーズ ST-4クラス スポット参戦
・2019 栃木トヨタに入社
・2019 TGR86/BRZレースクラブマンシリーズ「エキスパートクラス」シリーズ3位

GR SUPRA
グレード/SZ-R
ボディカラー/ディープブルーメタリック
車両重量/1,450kg
総排気量/1.998L
エンジン/直列4気筒
最高出力/190kW[258PS]/5,000rpm
最大トルク/400N・m[40.8kgf・m]/1,550-4,400rpm
全長/4,380mm
全幅/1,865mm
全高/1,295mm
ホイールベース/2,470mm
駆動方式/FR(後輪駆動方式)
トランスミッション/8速スポーツAT
ボディカラー/ディープブルーメタリック
車両重量/1,450kg
総排気量/1.998L
エンジン/直列4気筒
最高出力/190kW[258PS]/5,000rpm
最大トルク/400N・m[40.8kgf・m]/1,550-4,400rpm
全長/4,380mm
全幅/1,865mm
全高/1,295mm
ホイールベース/2,470mm
駆動方式/FR(後輪駆動方式)
トランスミッション/8速スポーツAT

DRIVING CORSE
Start point ▶栃木トヨタ自動車 朝倉店(足利市)
Break point ▶大谷PA(下り)
Way point ▶第2いろは坂(日光市)
Goal point ▶中禅寺湖
Way point ▶第1いろは坂(日光市)
Start地点に戻る
走行距離 208km
走行時間 3時間30分
Break point ▶大谷PA(下り)
Way point ▶第2いろは坂(日光市)
Goal point ▶中禅寺湖
Way point ▶第1いろは坂(日光市)
Start地点に戻る
走行距離 208km
走行時間 3時間30分
試乗インプレッション

UTILITY

スポーツシート
まず座ってみると、思った以上に体が包まれ、ホールド感があります。シートの横が張り出していて、身体にフィットし、しっかり体を支えてくれています。
レザーシートや赤いステッチも、スポーティでかっこいいですね。
また、運転者の腰の負担と疲労を少なくするためのシートの下部が張り出し腰椎を支える「電動ランバーサポート」も装備されているので、長時間の運転などで疲れてきた時にオススメです。
レザーシートや赤いステッチも、スポーティでかっこいいですね。
また、運転者の腰の負担と疲労を少なくするためのシートの下部が張り出し腰椎を支える「電動ランバーサポート」も装備されているので、長時間の運転などで疲れてきた時にオススメです。

ステアリング
とっても持ちやすいですね。スポーツカーやレーシングカーは、ステアリングが小さいほうが操作しやすいのですが、まさにこれは量産車にしてはとても小さくて、軽く切り込んでいくことができ、形状も手にしっかりなじみます。
ステアリングの持ち方で心がけていることは、時計の9:15~10:10くらいの位置を持って、手の表面がなるべく多く接するようにすることです。走行中の路面の状況が一番感じられるのがステアリングだと思っているので、路面状況を把握するためにも、しっかり握っています。
ステアリングの持ち方で心がけていることは、時計の9:15~10:10くらいの位置を持って、手の表面がなるべく多く接するようにすることです。走行中の路面の状況が一番感じられるのがステアリングだと思っているので、路面状況を把握するためにも、しっかり握っています。

窓
サイドの窓が広く、長いですね。後方がしっかり見えるんです。Bピラー(車体横の中央部に位置する窓)とCピラー(車体後部に位置する窓)がほぼくっついているような形です。かなり外が見やすいので、いろは坂のような峠も、次に曲がって行く先の先くらいまで見えそうです。これならシカが飛び出してきても見えやすいので安心ですね。そんなことはあまりないかもしれませんが(笑)

タイヤ
SZ-Rグレードは18インチのアルミホイール・タイヤを履いています。
第2いろは坂の上りって道が良くないんです。うねっていたり、継ぎ目がボコボコしていたりするんですが、それが思ったほどゴツゴツこなくて、非常にスムーズです。タイヤとサスペンションでしっかり衝撃を吸収してくれているんだと思います。
第2いろは坂の上りって道が良くないんです。うねっていたり、継ぎ目がボコボコしていたりするんですが、それが思ったほどゴツゴツこなくて、非常にスムーズです。タイヤとサスペンションでしっかり衝撃を吸収してくれているんだと思います。

Driving performance
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市街地走行 走り出しから滑らかな加速をしてくれて、ハンドルも小気味よく切れて、苦になる場面などは全くありません。高級車の落ち着いた雰囲気も感じます。意外と車高は気にならず、段差のあるコンビニにも楽々入ることができました。スープラの魅力は、街中の低速域でも感じることができます。
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高速道路走行 インターチェンジから速度を上げていくと、あっという間に100km/hに到達しますが、まるで40km/hで走っているかのような安定感です。車のボディからタイヤまで、全てを総動員してしっかりと真っすぐ走っていくようなイメージです。加速時には、ギヤをパドルで1つ下げるだけで、日常から非日常に変わります!
-
山道走行 いろは坂の急な上り坂でも、全く不満のない加速をしてくれます。スポーツモードはパワーを余してしまうので、ノーマルモードでパドルシフトとアクセルワークを使っていきましょう。下り坂では、シフトダウンでスピードを調節してみてください。ハンドルは一定に切り、曲がり終わると同時に真っすぐになるよう戻しましょう。

パワフルで軽快な『加速』
SZ-Rに搭載されているエンジンは4気筒の2.0Lターボですけど、低速からの加速はかなりいいです。カタログに載っている馬力以上に出ているんじゃないか、車両重量もそんなにないんじゃないかって思ってしまうくらいです。
高速道路などを走行していると、8速にシフトアップしてくれますが、そこからアクセルを踏み込んだ時には、アクセル開度に応じてギアを2段飛ばし、3段飛ばしぐらいで下げてくれるみたいですね。そうすると次の加速の立ち上がりがさらに良くなります。
高速道路などを走行していると、8速にシフトアップしてくれますが、そこからアクセルを踏み込んだ時には、アクセル開度に応じてギアを2段飛ばし、3段飛ばしぐらいで下げてくれるみたいですね。そうすると次の加速の立ち上がりがさらに良くなります。

より走りを楽しむ『スポーツモード』
スポーツモードだと、メーターの縁に赤いラインが表示されます。かっこよくて、ついメーターばかり見ちゃいますね。
ノーマルモードとスポーツモードを比べると、1番違いが分かりやすいのはアクセルレスポンスです。踏み込んだ際の反応が良くなるし、アクセルを抜くとマフラーからポポポという音が聞こえます。一気にスポーティになりました。
ギヤ変速も、次の加速に移るための適切なギヤ選択や、ブレーキの踏力やGに応じた調整もきっちりと制御してくれています。「君は次にこうしたいんだね」とドライバーの意思を汲み取って、シフトしてくれている感じがします。
スポーツモードだと走ることがますます愉しくなりますね。オートマですが、マニュアルと同じ、もしかしたらそれ以上の愉しさがあるかもしれません。
ノーマルモードとスポーツモードを比べると、1番違いが分かりやすいのはアクセルレスポンスです。踏み込んだ際の反応が良くなるし、アクセルを抜くとマフラーからポポポという音が聞こえます。一気にスポーティになりました。
ギヤ変速も、次の加速に移るための適切なギヤ選択や、ブレーキの踏力やGに応じた調整もきっちりと制御してくれています。「君は次にこうしたいんだね」とドライバーの意思を汲み取って、シフトしてくれている感じがします。
スポーツモードだと走ることがますます愉しくなりますね。オートマですが、マニュアルと同じ、もしかしたらそれ以上の愉しさがあるかもしれません。

応答性を追求した『パドルシフト』
この8速ATは、レスポンスがかなり良いですね!ほんの一瞬のラグはあるものの、意のままにギヤ変速が行えるのでとても気持ちいいです。
スポーツAT車では、通常のD(ドライブ)レンジからスポーツレンジにして、そこからプラス、マイナスと自分で変速していたと思います。このスープラも、もちろんスポーツレンジがありますが、通常のDレンジからパドルシフトをカチッと操作するだけでも、シームレスにマニュアルモードに切り替わります。
メーターには「今のスピードだと7速が良いですよ」というように、推奨されるギアが表示されています。そのままにしていると、自動的にその通常のギヤに戻してくれます。
スポーツモードの場合では、回転数が常に高く、パワーバンドを保ったギアに固定してくれます。これは便利!楽ですね。
スポーツAT車では、通常のD(ドライブ)レンジからスポーツレンジにして、そこからプラス、マイナスと自分で変速していたと思います。このスープラも、もちろんスポーツレンジがありますが、通常のDレンジからパドルシフトをカチッと操作するだけでも、シームレスにマニュアルモードに切り替わります。
メーターには「今のスピードだと7速が良いですよ」というように、推奨されるギアが表示されています。そのままにしていると、自動的にその通常のギヤに戻してくれます。
スポーツモードの場合では、回転数が常に高く、パワーバンドを保ったギアに固定してくれます。これは便利!楽ですね。

意のままに操りたいなら『トラクションモード』
トラクションモードの設定は、スポーツモードのスイッチ、VSC(車の横滑り防止装置マーク)OFFを押すと切り替わります。トラクションモードとは、荒れた路面や滑りやすい路面でもトラクションを確保する、電子制御デバイスをOFFにするモードです。
サーキット走行にはおすすめのモードで、意のままにクルマを操りたいという方はトラクションモードで走っていただければと思います。ただし、安全第一で走行してくださいね^^!
サーキット走行にはおすすめのモードで、意のままにクルマを操りたいという方はトラクションモードで走っていただければと思います。ただし、安全第一で走行してくださいね^^!

試乗を終えて
今回、僭越ながら新型スープラに試乗させていただき、その乗り心地と動力性能に、非常に感動しました。見た目や諸元から想像できるシャープな乗り味もさることながら、ドライバーの意志を汲み取り、各部の末端までその仕事を分配しながら、安全にしかも愉しく目的地まで行けるという、まさに「クルマとは何か」を再認識させられる車でした。
普段はマニュアルシフトの86で通勤・外出・そしてレースをしていて、とても良い車だと思っていますが、スープラは少しジェラシーを感じてしまうくらいよくできていました。スポーツドライビングを楽しむ方も、スポーツカーを体感してみたい方も、ぜひ一度乗っていただければと思います。
普段はマニュアルシフトの86で通勤・外出・そしてレースをしていて、とても良い車だと思っていますが、スープラは少しジェラシーを感じてしまうくらいよくできていました。スポーツドライビングを楽しむ方も、スポーツカーを体感してみたい方も、ぜひ一度乗っていただければと思います。